初夏の台南旅
2019年の初夏に台南への旅をしてきた。いつもはタイガーエアを使うことが多いのだけど、この旅ではもうすぐ消滅してしまうバニラエアを選択。思えばエアアジアジャパンの時代から結構愛用していただけになくなってしまうのは寂しいものがある。旅の選択肢が減るって不便でもあるし。
成田から高雄についたのは深夜近かったので、初日は移動だけして高雄に泊まる。いつもならば、Greet Innに泊まるのだけどそれもまた選択肢が限られてしまうなと思って今回は別のところを選んでみた。美麗島駅と高雄駅の中間くらいにある宮賞藝術飯店(クン シャン デザイン ホテル)というところで事象デザインホテルだということだが、ただのエアコンが効きすぎた寂れたホテルというのが正しいかもしれない。部屋は広かったけれど機能的ではなくむしろちょっと不便な感じもあった。
翌朝は本店ではない方の興隆居で朝食をとって台南に向けて出発。途中で立ち寄りながら台南に向かうことにしてまず行ってみたのはMRTで行ける橋頭糖廠という日本統治時代につくられた製糖工場の跡。産業遺産公園みたいな感じで南国っぽい公園の中に工場の跡地が点在している。ここを自転車で巡っていくのだが工場見学っぽい楽しみがある。
MRTから台鉄に乗り換えて岡山に到着。日本の岡山と同じ土地名が高雄の郊外にあるのです。歩いてまわれるくらいに小さい地方都市という感じで雰囲気がよいところだった。まず行ってみたのは光井珈琲というコーヒースタンド、小学校に面していて校舎から元気のいい声が聞こえてくる。それ以外は夏の昼下がりという感じで気持ちがいい。ここで冷たいコーヒーを飲んでひと休みしていると、自分が外国を旅行しているという感覚が溶けていく感じがあってよい。
岡山に来た目的はもうひとつ。ここは山羊肉(羊肉)料理が有名な土地ということで美味しいらしい。なかでも人気があるのが岡山駅前にある正宗羊肉店というところ。岡山に来たら絶対外さないから食べてみた方がいいと言われて炒め物とかスープを頼んでみたけれどたしかにこの独特の味わいは美味しい。なんかこう肉を食べたなあって実感がわく。
岡山から各駅停車で30分くらい。台南に到着した。泊まったのは鳳冰果舖というフルーツ店がやっている米宿というゲストハウス。フルーツ店の2階に泊まるというのがすごく不思議なところです。部屋は結構広くて一人で泊まるには持てあますくらい。3-4人でも泊まれそうな広さ。ちょっとした小物も含めてオーナーのセンスや人柄が出ていてすごく好きなところです。立地もいいし、台南ではここに泊まれてよかったなあ。
台南旅で食べたものは「台南グルメ食べ歩き」にまとめてあるのだけど、今回の旅で新しく行ってとくに印象が残ったのは次のお店かな。
無名米糕はいまでは台南で最も人気のある小吃店のひとつとなって行列が絶えないところなのだけど、初めていったときにはそれほどでもなくわりとのんびりと食事を取ることができた。ここの米糕はもち米がまざったようなご飯と豚肉がめちゃくちゃ美味いのです。たしかに並んででも食べたくなるのはわかる。
東城麵家は新しいお店なのだけど、小吃店というにはおしゃれで店のなかに何故かスケートボードが飾ってあったりして面白い。おしゃれ優先かなと思いつつそんなことはなくてしっかり料理が美味しいのがよい。
米宿のオーナーに教えてもらった沙淘宮前鄭家菜粽での朝食もよかったなあ。寺院の前の空き地で朝食を食べるってとても台南っぽい体験だし、こういうのが好きでこの街を旅行しているっていう感覚がある。ここはまた来たいところです。
前から気になっていた「フルーツ店でトマト」というスタイル。ここで実際に食べてみてその美味しさに感動した。暑い日に冷えたトマトを食べるのって最高に美味しいです。そして、トマトの甘みが身体にしみわたる。お前、フルーツだったのか!とトマトに話しかけたくなります。これからこのスタイルにはまりそう。
無名豆花の家の軒先で食べる豆花というのもすごく美味しかった。ラジオから聞こえてくる音楽もとても台湾らしいものだったし、暑い昼下がりにのんびりと豆花食べて時間を過ごすってすごく贅沢な感じがする。
台南で行ったバーはTCRCの系列店である Bar Homeというところ。ここは新しくできたところで一軒家をリノベーションしたバーで贅沢な造りとなっている。オリジナルのカクテルはここにもあって、桃と烏龍茶のカクテルは絶品だった。台南のバー巡りもまとめているのでチェックしてみてほしい:台南バーめぐり
そして、高雄に戻ってきて少し街歩きをして夜は飲みにでかけてものすごい二日酔いで危うく飛行機に乗り遅れそうになるという状態になってしまった。帰りの飛行機、一番後ろの座席をとっておいたのだけど人が乗っていなかったのでずっと横になって二日酔いに耐えていた。横になれてよかった、バニラエアありがとう。
ということで、長々と書いてきた台南の旅もこれにて今回は終了。次にいつ来ようかなとか考えていたのだけど、コロナ禍によってまさか3年以上来ることができないことになるなんて、このときは思いもしなかった。
この旅の記録:初夏の台南旅(2019年5月)
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