土手の伊勢屋で天丼(ハ)を食べてきた。

東京23区における秘境みたいなエリアである台東区の日本堤。このあたりは昔は吉原と呼ばれた遊郭街であり、1889年に創業した土手の伊勢屋はその吉原への出入口に作られた天麩羅店として有名なお店。

遊郭があった頃は24時間営業だったらしいが、いまは昼時の営業のみとなっている。関東大震災でお店は全壊したものの、昭和初期に建てられた店舗は東京大空襲を逃れて、この一角だけ昔ながらの街並みが奇跡的に残っている。

昭和初期に建てられて空襲を免れた店舗
座敷もコンパクトで昔の建物って感じがする
すりガラスもおしゃれだ

いまは天丼と天麩羅をメインとしてやっているお店なのだが、どんぶりからあふれんばかりに盛りつけられた天丼が有名かなあ。専用のいけすに穴子を活きたまま保存しておき、朝じめの新鮮な天ぷらを出してくれる。この穴子は身がしっかりしているのだが、口にするとふわっとしていて美味しい。

それ以外に季節の野菜や魚がはいっている。天丼はイ・ロ・ハでわけられた三種類で、イ(梅)ロ(竹)ハ(松)という並び順になっているイがもっともシンプルで、ロとハに穴子がついてくるのでロより上のランクを頼むのがいいと思う。

最上級(ハ)天丼
ふぐの白子の天ぷら
スカイツリーがよく見える下町の風景にお店がある

さらには季節ものということで、ついでにフグの白子の天ぷらというのも食べてみたが臭みないクリームのような天ぷらだった。店内に入るまでも結構な行列なのだが、店内に入ってもオーダーしてから天丼が出てくるまでは30分くらいかかるので、ビールでも飲みながらのんびりと待ちたい。ゆっくりと丁寧に揚げられている。

今回は滅多に来ないしということで最も豪華なハ天丼にしてみたのだが、これはかなりのボリュームで食べ応えがあった。というか食べきれないかと思うくらいの量だった。ロを頼んで穴子をじっくり楽しむというのがいいのかもしれないな。

浅草駅からバスで来るのがもっとも定番なアクセスなのかな・・とにかく交通の便が悪いエリアなのでなかなか行きづらいのだが、ここまで来て天丼を食べるだけの価値はあると思う。下町散歩ついでに来ると楽しいと思う。

土手の伊勢屋
住所:東京都台東区日本堤1-9-2
時間:11:00-14:30
休み:水曜日、第4週火曜日

 


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